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I'm Gil Favor, Trail Boss.

フェイバーさんの「オープニング語り」49連発+別弾7発
SEASON 1 SEASON 2 SEASON 3

「牛を追っての旅はなんたらかんたら…それが私ギル・フェイバーの役目なのである」。フェイバーさんの語り口調で始まるローハイドのオープニング。カウボーイ達を指揮するボスとしての心構えや、その知られざる気苦労、仕事内容や豆知識などを毎回、自己紹介を兼ねて冒頭で視聴者に向けて語る。エンディングの「さあ行くぞ!しゅっぱーつ!」と共にローハイドではお決まりの場面。ここではそのフェイバーさんの数々の語りだけを集めてみました。ぜひ冒頭に流れる軽快なBGM(Russ Garcia作曲「Beyond The Sun」)を思い浮かべながら小林修の声で読んでみて下さい。ちなみに、この「オープニング語り」は第2シーズン終盤から休止する回がちらほらと現われ始め、第3シーズンに入ると全30話の中で「語り」があったのは10話分だけ。ネタが尽きたのか、はたまた視聴者にフェイバーさん一行の仕事内容が充分に理解されたからなのか、第3シーズン第26話(通算・第80話)「埋もれた愛」でのオープニングを最後に姿を消してしまいました。


 
SEASON 1 SEASON 2 SEASON 3
SEASON 1
#1 法にそむいた女(1959/1/9)
 INCIDENT OF THE TUMBLEWEED(Season1#1)

牛の世話をすることより我々にとって大きな問題は牛の群れをマーケットに運ぶ事にある。テキサスの南端からセデリアで貨車に乗せるまで2400キロのつらい旅なのである。

私はギル・フェイバー。この大仕事の責任者だ。

#2 神の裁き(1959/1/16)
 INCIDENT AT ALABASTER PLAIN(Season1#2)

私たちはミズリー州のサンアントンからおよそ1600キロ離れているところに3千頭の牛と共にテキサスからやって来た。
うまくゆけば一日20キロぐらいは進める。

だが、毎日うまくゆくとは限らない。
雨も降るし、寒い時もある。
時には照りつける太陽の元でかわいた土地をゆかねばならない。
風が強くなれば砂で目をやられる。
苦労はたくさんあるが、仲間たちはみんな仕事に熱心な者たちばかりだから助かる。

ピート・ノーランはよくできた男である。若いが、しっかり者のロディ・イェーツ。

腕の強いジョー・スカーレット。ジム・ケンツは男らしい。

この連中はみな何か特技を持っている。
コックのウィッシュボーン。その相棒のマッシー。

この変わった連中をリードしているのが私、ギル・フェイバー。
一行の責任者である。

#3 黒い鞄を持った男(1959/1/23)
 INCIDENT WITH AN EXECUTIONER(Season1#3)

3千頭の家畜を追って果てしない荒野をゆく私たちカウボーイは絶えず家畜のトラブルや様々な危険にさらされながら旅を続ける。

どんな事が起きても家畜を安全にたくみにさばける者は私たちカウボーイをおいて他に誰がいるだろう。

私、ギル・フェイバーもその一人である。

#4「迷える心」(1959/1/30)
 INCIDENT OF THE WIDOWED DOVE(Season1#4)

牛を追って旅を続けると一口(ひとくち)に言ってもそれには深い川を渡ったり、ホコリにまみれたり、目に見えぬ苦労がつきまとう。

これは牛の来るのを待っている買い手たちには想像のできぬ事だ。

しかし、カウボーイたちはそうした苦労をいとわず、毎日、牛を追い回している。

私、ギル・フェイバーもその一人である。

#5 野望の果てに(1959/2/6)
 INCIDENT ON THE EDGE OF MADNESS(Season1#5)

牛を追っての旅はいつも苦労がともなうものだ。
雨に濡れた時でも冷えきった体を毛布ひとつで暖めたり、衣服についた虫を地面に広げて取り除いたりする。

このような事はカウボーイにとってはごくありきたりのことだが、普通の人たちには耐えられない事であろう。
その上、カウボーイたちは厳しい訓練と集団の規律に従わねばならない。

しかし、厳しさが度を越すといつかは爆発して大騒ぎを始めるようになる。

この調整にあたるのが私、ギル・フェイバーの役目である。

#6「消えた心の境界線」(1959/2/13)
 INCIDENT OF THE POWER AND THE PLOW(Season1#6)

セデリアの道は長くてけわしい。
運の悪い時には色んな事が重なって来るからそれはなおさらだ。

平原で豪雨に叩かれ、やっと山を越えたかと思うと雪が舞っている。
また、牛泥棒に散々悩まされ、やっと捕まえたかと思うと水や草のない幾日かが続く。

そうなると牛は言う事をきかず、カウボーイたちにも焦りが出る。
これを乗りきるには、みんなを励まし、力づける者がいなくてはならん。

それが私、ギル・フェイバーの役目である。

#7 去り行く男(1959/2/20)
 INCIDENT AT BARKER SPRINGS(Season1#7)

牛を追って長い旅を続けるためには楽しい事もあれば嫌な事もある。
嫌な思い出はできることならさらりと忘れてしまいたいものだ。

私たちが扱っている3千頭の中には色んな焼き印が押してある。
大牧場主の物、小牧場主の物。
その一匹一匹に牧場主の願いが込められている。

故郷(くに)を出る時はまだほんの子牛だったものが、北の市場に着く頃には立派な牛に成長し、高い値で買われていく。
その収穫のある牛を牧場主たちは故郷(くに)で待っているのだ。

その事を思うと責任の重さについ緊張する。
そんな時でも笑ってみんなを激励し、指揮しなくてはならない者がいる。

それが私、ギル・フェイバーである。

#8 女の命(1959/2/27)
 INCIDENT WEST OF LANO(Season1#8)

カウボーイの生活に憧れて志願して来る者が後を絶たない。
確かにカウボーイの生活は見た目に華やかだ。

牛を追って大自然の中をゆく事はどんなに素晴らしい事であろう。
そこにはロマンスがあり、サスペンスがあり。

しかし、それはあくまでも表面だけの事だ。
実際の生活はむしろひどく退屈で苦しい。
それでもカウボーイたちは鼻唄まじりで牛を追い、長い旅を続けている。

この一行の責任者が私、ギル・フェイバーである。

#9 荒野の白いバラ(1959/3/6)
 INCIDENT OF THE TOWN IN TERROR(Season1#9)

牛を追っての長い旅には多くの苦労がつきもの。

しかし、スムーズに事が運んでる場合でも退屈を感ずることがない。
見渡す限りの草原、青い空、そして澄みきった泉を目の当たりに見ながら、過ぎ去った事、これから出会いそうな事などを思いめぐらすのは楽しい。

だが、油断は大敵だ。
3千頭の牛と20名近くのカウボーイを率いての旅であれば必ず色んな問題が起きてくる。
いつどのような問題が起きようとそれを素早く処理しなくてはならん。

それが私、ギル・フェイバーの仕事である。

#10 偽牧師(1959/3/13)
 INCIDENT OF THE GOLDEN CALF(Season1#10)

牛を育てる牧場はテキサスの南端にある。
市場はそこから2600キロ以上も離れた所にある。

しかも、セデリアまでの道は一日にせいぜい10キロか20キロぐらいしか進めない道だ。
草原に草が繁り、川の水が豊かな時は気持ち良く簡単に進める。

だが、日照りが続くと草がしおれ、水が全然ない所をゆかねばならない時もある。
そうなると牛は気が立って扱いにくくなる。
そんな時でも我々は力の続く限り頑張る。

そして、いつもみんなを励ますのが私、ギル・フェイバーの役目なのである。

#11 決戦の河(1959/3/20)
 INCIDENT OF THE COYOTE WEED(Season1#11)

牛を追って進む2600キロの道は苦難の連続である。
この苦しみに勝ち残る者は、ごくわずかだ。
大部分は脱落していく。

こうして選ばれた者が一人前のカウボーイとして育っていく。
この才能を見分ける事は非常に困難な事である。

しかし、私、ギル・フェイバーにとってはそれはやはり、やりがいのある仕事なのである。

#12 愛の勝利(1959/4/3)
 INCIDENT OF THE CHUBASCO(Season1#12)

牛を追っての旅には危険はつきものだ。
しかも危険は往々にして思いがけない時にやって来る。
そういう時に適切な処置を下す事は大変難しい事である。

それが私、ギル・フェイバーの役目なのである。

#13 廃墟の町の悲劇(1959/4/10)
 INCIDENT OF THE CURIOUS STREET(Season1#13)

When a man's pushing a herd of ornery cows over the Sedalia Trail,
he's got to hope for the best, expect the worst.
You never know what the cows will do.
It keeps a man jumping, always on the watch.
But I wouldn't trade the job.

I'm Gil Favor, Trail Boss.

#14 死の湖(1959/4/17)
 INCIDENT OF THE DOG DAYS(Season1#14)

生まれたばかりの子牛は本当に可愛い。
しかし、余りのわずらわしさに子牛はとかく嫌われる。
あるものは、生まれるとすぐ2ドルかそこらで売られていく。

そういう買い主たちに「牛は扱い方ひとつで15倍以上の金で売れますよ」と持ちかけたら大抵の人は驚く。

私たちカウボーイはそういった人たちから預かった牛をはるか遠くの市場に運ぶのである。

私、ギル・フェイバーもその一人である。

#15 おとりの女(1959/4/24)
 INCIDENT OF THE CALICO GUN(Season1#15)

牛を目的地に運ぶまでには色んな事にあう。
牛が逃げ出す事もあれば洪水にあう。
病気にもかかれば干ばつにも見舞われる。

しかし、こういう事は滅多に起こる物ではない。
毎日、退屈な旅の連続である。

来る日も来る日もおんなじ顔を眺めて暮らし、牛の群れを見て過ごす。
しまいには同僚の顔と牛の顔との区別がつかなくなってしまう。

私、ギル・フェイバーもそのような旅を続ける一人である。

#16 荒野を逃れて(1959/5/1)
 INCIDENT OF THE MISPLACED INDIANS(Season1#16)

牛を市場へ運んで行く際には前もって途中で起こりそうな事を計算に入れて出発する。
しかし、実際には予測しえない事が起こる。
途中で出会う人々がそれである。
彼らは自分たちの災難を抱えてカウボーイの行く手をさえぎるのである。

それを手際良くさばいていくのが私、ギル・フェイバーの仕事である。

#17 私刑の町(1959/5/8)
 INCIDENT OF FEAR IN THE STREETS(Season1#17)

セデリアまでの途中にある町の人々は口を揃えて言う。

「カウボーイは面倒な事ばかり起こしてまったく困り者だ。一生懸命に働くが、遊ぶ事が大好きでケンカばかりする。まるで悪魔の申し子のようだ」。

だが、カウボーイの言い分も聞いて欲しい。

というのは、カウボーイの苦労を一番良く知っているのが私、ギル・フェイバーだからである。

#18 大いなる説得(1959/5/15)
 INCIDENT BELOW THE BRAZOS(Season1#18)

テキサスの牛といえば獰猛で通っているが、それにも増して手に負えないのが牛を運ぶカウボーイたちである。

そういった連中を連れて市場に着くまで長い旅を続けるとなると、どうしても強力な指導者が必要となる。

その指導に当たるのが私、ギル・フェイバーの役目である。

#19 水あらそい(1959/5/22)
 INCIDENT OF THE DRY DRIVE(Season1#19)

牛の群れを追ってセデリアの道を行くカウボーイにとって欠かすことの出来ない物が二つある。
それは牧草と水である。

テキサス平原では牧草の方はあまり不自由しないが、しかし、水の方はなかなか手に入りにくい。
いつも我々の頭痛のタネになる。

水を手に入れるという困難な仕事に率先して当たるのが私、ギル・フェイバーである。

#20 崩れた計画(1959/6/5)
 INCIDENT OF THE JUDAS TRAP(Season1#20)

牛を追って3千キロにも及ぶホコリっぽい道を行く内には、つい愚痴の一つも言いたくなる。
「誰が一体、牛肉を食べる習慣をつけやがったんだ」などと文句を言う奴も出て来る。

しかし、いくら泣き言を並べてみても我々は多くの人たちから預かった牛をミズリー州の市場まで運ばなければならない。

この全ての責任を負わされているのが私、ギル・フェイバーである。

#21 真夜中の暴動(1959/6/12)
 INCIDENT IN NO MAN'S LAND(Season1#21)

長い旅の間には水や草のない日が幾日も続くことがある。
そうなると牛はみるみる痩せ衰えて言う事を聞かなくなる。

また、睡眠や食事の取れぬ日が長いこと続くとカウボーイたちの間からも不満の声が出て来る。
そういった際、誰かが牛やカウボーイの身になって考えてやらねばならない。

それが私、ギル・フェイバーの仕事である。

#22 コマンチェロの襲撃(1959/6/26)
 INCIDENT OF A BURST OF EVIL(Season1#22)

毎日、牛ばかり眺めて暮らす旅は退屈でやりきれない。
面白い事件の一つも起こって欲しいと思う。

しかし、ひとたび何か起こるとそんなのん気な事は言っていられない。
時にはそのために大きな痛手をこうむる事もある。

そんな時、みんなを力づけていくのが私、ギル・フェイバーである。


SEASON 1 SEASON 2 SEASON 3
SEASON 2
#23 死者の日(1959/9/18)
 INCIDENT OF THE DAY OF THE DEAD(Season2#1)
※原語音声ではロディの語りのみ

牛の群れを追うカウボーイにはそれぞれの仕事の分担が決まっている。
というのは、まず一行より先に行って水の豊かなキャンプ地を見つける偵察隊なのである。

ところで、本隊で重要なのは幌馬車の主人たちである。
彼らは単に料理を作るだけでなく、あらゆる事をやってのける。

そして全ての指導者が私、ギル・フェイバーである。


この中に決まった仕事を持たずにいわば助手のような役割を果たしている者がいる。それが私、ロディ・イェーツである。

#24 恐怖の一夜(1959/9/25)
 INCIDENT OF THE ROMAN CANDLES(Season2#2)

牛を追っての旅はけっこう楽しいものである。
目まぐるしく移り変わっていく自然の風景を目の当たりに見ていると退屈を感ずる事がない。

しかし、水が不足したり、見ず知らずの者が紛れ込んだりするとせっかくの楽しい雰囲気がぶち壊される事がある。

そういった事をうまく調整していくのが私、ギル・フェイバーの役目である。

#25 デンジャーフィールドの対決(1959/10/2)
 INCIDENT AT DANGERFIELD DIP(Season2#3)

牛を追ってミズリー州のセデリアまで旅を続ける内にはカウボーイの一人一人の心の動きが手に取るようにわかってくる。

しかし、時にはどうせ雇ったんだから使えるだけ使えという気持ちになる事もある。
それでは誰もついてはこない。

責任者たる者は、いついかなる時でも仲間とおんなじ立場で物を考える事が必要である。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#26 チャンピオンの栄光(1959/10/9)
 INCIDENT OF THE SHAMBLING MAN(Season2#4)

牛という物は愚かな動物である。
わざわざ屠殺されるために長い道のりを運ばれて市場までゆくのだから。

しかも牛は人手が無くてはまとまりがつかないのだから始末に負えない。

カウボーイたちの苦労と努力があってこそ、牛は無事に市場まで運ばれてゆくのである。

そういったカウボーイたちの責任者にあたるのが私、ギル・フェイバーである。

#27 乾いた井戸(1959/10/16)
 INCIDENT AT JACOB'S WELL(Season2#5)

こんなこと言っては怒られるが、カウボーイは牛みたいに気楽な存在である。
腹が減ったら食事をし、眠たくなれば睡眠をとる。

それに引きかえ、責任者となるととかく気苦労が多くて安まる時がない。
時にはのん気に構えていたいと思ってもそれも許されない。

私、ギル・フェイバーもその一人なのである。

#28 怒れる十二人の陪審員(1959/10/23)
 INCIDENT OF THE 13th MAN(Season2#6)

カウボーイというのはなかなかのうぬぼれ屋である。
みんなそれぞれ自分がいなけりゃ牛は動かせないと思ってるから始末に負えない。

しかし、実際には欠かせる事のできない人間はたった一人しかいない。
それは、カウボーイを食わせている人間、つまりコックである。

それが私、ウィッシュボーンの仕事である。
私の隣に座っている若造は私の助手・マッシーである。

#29 冷たい勝利(1959/10/30)
 INCIDENT AT THE BUFFALO SMOKEHOUSE(Season2#7)

カウボーイにとって馬はかけがえのないものである。
だからカウボーイひとりびとりにそれぞれ用途の違った馬が仕事をあてがわれている。
その内、どれが欠けてもカウボーイの仕事は出来なくなる。

ところが、責任者にはそういう馬はない。
その代わりに責任者はそれらカウボーイを使って牛の群れを無事に導いていかねばならない。

私、ギル・フェイバーも一行の責任者である。

#30 パニクワの墓場(1959/11/6)
 INCIDENT OF THE HAUNTED HILLS(Season2#8)

旅が順調にいっている時はカウボーイはご機嫌そのもの。
どの牛もどの牛も可愛くてならない。

しかし、ひとたび逆境に陥ると牛がわずらわしくなってくるものだ。
牛こそいいツラの皮である。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#31 背後の敵(1959/11/13)
 INCIDENT OF THE STALKING DEATH(Season2#9)

牛の群れを移動させるのは丁度、ひとつの町全体を引っ越しさせるようなものだ。
その統制を取る事は非常に難しい。

次から次へと色んな問題が起こるが、一行の責任者ともなればどんな些細な事も見逃す事はできない。

私、ギル・フェイバーもその責任者の一人である。

#32 シャイアンの掟(1959/11/20)
 INCIDENT OF THE VALLEY IN SHADOW(Season2#10)

牛を売れば金になる。
だが、それまでが大変だ。

買い手が待っている市場は牧場から3千キロも離れている。
そして、いい値段で売るためには牛を運んで行く間に出来るだけ立派な牛に育てるよう絶えず気を配らなくてはならない。

一方、屈強な男たちを長い間、安い賃金で雇うのであるから当然、色んな揉め事が起こる。

私、ギル・フェイバーの責任は重い。

#33 青い火の予言(1959/12/11)
 INCIDENT OF THE BLUE FIRE(Season2#11)

風や雨などを風流の対象とする人がいる。
しかし、私たちカウボーイは天候を風流の対象とするゆとりは無い。

それどころか8ヶ月も9ヶ月も家(うち)を離れてキャンプ生活をしていると、雨・みぞれ・雪は生命をおびやかす恐ろしい存在でさえもある。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#34 老いたる英雄(1959/12/18)
 INCIDENT AT SPANISH ROCK(Season2#12)
※原語音声ではフェイバーさんの語りはなし

仲間意識は私たちカウボーイにとって欠かす事のできない物である。
たった一人の仲間のために自分たちの生命を危険にさらす事もある。

しかし、我々にとっては大変重要な事なのだ。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#35 悪の報い(1960/1/8)
 INCIDENT OF THE DRUID CURSE(Season2♯13)

牛の所有者は自分の牛を他と区別するためにそれぞれ決まった焼き印を押す。
焼き印の種類は色々あり、また、その押し方も千差万別である。

しかし、この焼き印があれば例えどんなにたくさんの牛がいようとその中から自分の牛を容易に見分ける事ができる。

だが、人間となるとそうはいかない。
もちろん焼き印は無い。
まして、その人柄まで見分けるとなるとそれは不可能に近い。

私の名はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#36 戦慄の病(1960/1/15)
 INCIDENT AT RED RIVER STATION(Season2#14)

牛という奴は実に可愛い。
見るからに不恰好で鈍い感じだが、付き合えば付き合うほど味が出てくる。

一口(ひとくち)に牛と言っても気性の激しいものからおとなしいものと様々である。
よくも神様はこういう傑作を世に送り出したもんだとつくづく感心する。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#37 蛇のような男(1960/1/22)
 INCIDENT OF THE DEVIL AND HIS DUE(Season2#15)

カウボーイが朝起きてまず身に付ける物は帽子である。
そして夜寝るまでそれを離す事はない。

夏にはその広いひさしで強い日光をさえぎり、冬にはそれを折り曲げて耳を覆い、シモヤケを防ぐ。
時には物を入れるカゴとなり、また時には水を飲むコップともなる。

だが、カウボーイは無理をしてでもできるだけ上等の帽子を買う。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#38 処刑の町(1960/1/29)
 INCIDENT OF THE WANTED PAINTER(Season2#16)

私たちカウボーイはいつまでも過去の事にこだわらない。
これから行く先々の不安が大きすぎて他の事を考えるゆとりが無いのだ。

そのような不安を取り除く上にも斥候がひとり必要となる。

それが私、ピート・ノーランの役目である。

#39 素晴らしき兄貴(1960/2/5)
 INCIDENT OF THE TINKER'S DAM(Season2#17)

牛の群れを追って旅を続けるには牛と馬と人間の三拍子が揃わねばならない。

この中でも一番始末に負えないのが人間である。
馬がいなくては橋にも棒にもかからないくせに扱いにくい事では群を抜いている。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#40 幻の馬(1960/2/19)
 INCIDENT OF THE NIGHT HORSE(Season2#18)

牛を追って旅をする途中、何かが起こればそれだけ市場へ着くのが遅れる事になる。
半日たりとも無駄にする事はできない。

しかもカウボーイたちはその間に市場へ着いた時に高い値で売れるように牛を育ててゆくのである。

だが、長い道中には必ず思いがけない災難がやって来る。
ごく簡単に渡れるはずの川が岩をも流してしまうような激しい濁流に変わっている事もある。
しかし、いかなる事が起こっても責任者はこれに打ち勝ってゆかねばならない。

私、ギル・フェイバーもその一人である。

#42 偽りの許嫁(1960/3/4)
 INCIDENT OF THE DUST FLOWER(Season2#20)

牛なんて馬鹿だから始末に負えないと最初から決めつけている人がいる。

しかし、そういう人でも私たちの仲間に入って3千頭の牛と毎日 顔を突き合わせていれば牛が無性に可愛くなってくる。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#43 憎しみの家(1960/3/11)
 INCIDENT AT SULPHUR CREEK(Season2#21)

牛という奴は一頭きりだとどんな所に放り出されても安全な休息場所を見つけ出す。
それが本能的にできるのだ。

ところが何百頭も何千頭も集まるとそうはゆかない。
何かのきっかけで一頭が暴れ出すと、それが連鎖反応を呼んで全部にまで及ぶ事がよくある。

私たちのように3千頭にも及ぶ牛を扱っていると、そういった危険はいつも覚悟していなければならない。

私はピート・ノーラン。カウボーイの斥候である。

#44 恐怖のシャンパン(1960/3/18)
 INCIDENT OF THE CHAMPAGNE BOTTLES(Season2#22)

私は時々、こんなつまらない事を考える事がある。
牛の群れとカウボーイとどっちが大切なんだろうかと。

しかし、この両者の必要性を比較するなんて馬鹿げた事だと思う。
それは、どっちも欠かす事はできないからで、これも長い旅に飽きた他愛のない考えなのかもしれない。

私はカウボーイの責任者、ギル・フェイバーである。

#45 妻の財産(1960/4/1)
 INCIDENT OF THE STARGAZER(Season2#23)
※原語音声ではピートの語りはなし

3千頭の牛を追ってセデリアの道をゆく私たちカウボーイはいつも自然の厳しさの中にさらけ出されている。
そこには絶え間ない不安と緊張がある。

このような中では、ちょっとした油断や怠け心が思わぬ惨事を招き、犠牲を生み出す。
だから斥候にかかる責任もそれだけ重くなってくる。

冷静な判断と鋭い観察眼、それが斥候に欠かす事のできない物である。

私、ピート・ノーランもそういう斥候の一人である。

#46 ジプシーの呪い(1960/4/8)
 INCIDENT OF THE DANCING DEATH(Season2#24)

長い旅の道中、何が起こるかは誰も予測できない。
予定通りにゆく事はまずない。
必ず何か事件が起こる。

しかもその多くはあまりいい事ではない。
そんな時、一行の責任者は全責任を負わねばならない。

私はギル・フェイバー。この一行の責任者である。

#47 消えた牛の群れ(1960/4/22)
 INCIDENT OF THE ARANA SACAR(Season2#25)

カウボーイは威勢がいい。
タフで働き者だ。
牛の頑固さに手こずりながらも忍耐強くこの仕事に励んでくれる。
どの一人をとっても頼りになる男ばかり。

しかし、何か事があって気持ちがこじれてくるとそうはいかない。
根が単純なだけに始末に負えなくなる。

私はギル・フェイバー。カウボーイの責任者である。

#48 ウィッシュボーンの恋(1960/4/29)
 INCIDENT OF THE DESERTER(Season2#26)

なんでも、このー、ナポレオンとかいうフランスの野郎が兵隊は食い物で動くとか言ったそうだ。
わしゃ、兵隊の事はよく知らねえが、カウボーイ達についてはハッキリそうだと言える。
わしゃあ、ま、何でも食うが、カウボーイとなるとそうはいかねえ。

ところが、旅のあいだ持ち歩く食料は塩づけの豚肉が多い。
したがって当然、今日も豚肉、明日も豚肉という事になってしまう。
なるべく空豆など使って色々と変化をつけるが、それだけじゃとてもダメだ。
4、5日続けて塩づけの豚肉を食わしたら 半殺しの目にあっちまう。
いや、まったく料理番はラクじゃねえ。

わしゃ、ウィッシュボーン。
ギル・フェイバー一行の料理番である!

#49 火あぶり(1960/5/6)
 INCIDENT OF THE 100 AMULETS(Season2#27)
※原語音声ではヘイスースの語りはなし

有能なカウボーイをたくさん揃える事はカウボーイの責任者にとって大変重要な事である。
しかし、それよりもっと大切な事は優秀な馬を多く揃える事である。
一行の中には必ず馬の世話を専門にする者がいる。

それが僕、ヘイスースの仕事である。

#50 死を呼ぶ烙印(1960/5/13)
 INCIDENT OF THE MURDER STEER(Season2#28)

西部は無法の土地という声をよく聞くが、そうかもしれない。
とにかく、この地では頼る物は自分の力と自分の判断力しかない。

牛を追って長い旅を続ける場合、とかく保安官などの目の届かない所にいる事が多い。
そうなると、いやが上でも自分たちで自分を守らなくてはならない。

規律と団結こそ自分たちを守ってくれる最大の武器とも言える。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#53 最後のチャンス(1960/6/10)
 INCIDENT OF THE LAST CHANCE(Season2#31)

沼地を渡る時、勘のにぶい牛はとかく泥にめり込んで動けなくなったりする。
それをシャベルやロープで救い出す訳だが、これは熟練者でないと出来ない仕事だ。

牛の場合は熟練したカウボーイがいれば解決するんだが、人間の悩みは、そう簡単にはいかない。
二十数名のカウボーイを率いている私としてはいつもその事で頭を痛める。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。


SEASON 1 SEASON 2 SEASON 3
SEASON 3
#56 二つの墓標(1960/10/14)
 INCIDENT OF THE CHALLENGE(Season3#2)

セデリアまでの旅のあいだ、天気はまさに女心のように我々カウボーイの心を喜ばせ、悲しませ、目まぐるしく変わって予測できない。

いったん御機嫌を損ずると、もはや天に祈るほかは無いのである。
今日も無事に過ぎてくれればいいが。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#58 はるかなる山河(1960/11/4)
 INCIDENT OF THE NIGHT VISITOR(Season3#4)

もし、どこかのカウボーイが5千頭とか1万頭もの牛を連れて旅をしていると言ったとすれば、そいつはとんだ嘘つきといえる。
牛を安全に運ぶためには3千頭が限度である。
それ以上はまず無理だ。
天候や地理的条件やインディアンの襲撃など苦労が絶えない。

しかも、牛の群れの他に予備の馬がいる。
これは長い間、旅を続けるには絶対、欠かす事のできない必要品なのである。

そして、次々と起こる問題を処理するのが私の仕事である。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#59 地獄の使者(1960/11/11)
 INCIDENT OF THE SLAVEMASTER(Season3#5)

こう、たくさんの牛がいるとおとなしい奴、気の強い奴、また太った奴や、やせた奴など千差万別である。
それらの牛を旅の間にうまく育てていくのがカウボーイの仕事だが、いや、なかなか苦労が絶えない。
これまで様々な目にあってきたが、目的地セデリアはまだまだ遠い。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#64 黒い宿命(1961/1/6)
 INCIDENT OF THE BUFFALO SOLDIER(Season3#10)

いつ果てるとも知れない長い旅。
砂ボコリと灼熱の太陽に悩まされながらカウボーイ達は黙々と牛を追ってセデリアの道をゆく。
不平ひとつ言わないカウボーイ達。

僕はそんな仲間達に脅威を感じる。
何かたくましさを感じる。

それに引き換え、僕はどうだろう。
ほんの些細な事でイラ立ち、怒鳴り出す。
また、寂しさに耐えられず、打ち沈んでしまう。

しかし、いつかはこの弱さに打ち勝ってみせる。
そう心に誓いながらカウボーイの仕事に打ち込んでいる。

僕はロディ・イェーツ。
まだほんの駆け出しのカウボーイである。

#75 愛の鎖(1961/3/31)
 INCIDENT OF HIS BROTHER'S KEEPER(Season3#21)

我々は再び3千頭の牛を追ってセデリアの旅に出た。
かつて通った道、かつて見なれた山々を懐かしい思いで振り返りながらまた新たな困難に立ち向かう。

息をつく間(ま)もないカウボーイの生活。
仲間たちは、ただ黙々と砂を噛みしめながら牛を追っている。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。

#80 埋もれた愛(1961/5/12)
 INCIDENT OF THE PAINTED LADY(Season3#26)

牛を追う苦しい旅の間にも穏やかな日はある。
草も水も豊富で美しい土地では牛も羊の様におとなしい。
天気も上々、日差しも暖かい。

だが、油断は禁物だ。
こんな時に限って何かが起こる。
なんでもないと思っていた事がいつのまにか大事件になっていたりする。

私はギル・フェイバー。一行の責任者である。


ミズーリ州の「セデリア」(Sedalia)は、Googleマップでは「シデーリア」と書かれています。海外サイトで調べてみると、テキサス州サンアトニオからシデーリアまで牛を運んだ当時の道は距離にして約1200km(約700マイルちょっと)あったようですが(※参考までに東京〜博多間の新幹線の営業距離は1174.9kmだそうで)、フェイバーさんは第1話や他の回の冒頭でも「セデリアまで2400〜2600キロ」と、なぜか約二倍にした数字を語っています。
 オープニングでのフェイバーさんの語り台詞を英文で記録してある海外サイト【IMDB:Quotes for Gil Favor】【Rawhide.ws】と、第1話での原語版フェイバーさんの台詞音声を確認した所、往復の合計距離などではなく、やはりフェイバーさんは「テキサス南端からセデリアまで1500マイル(約2414km)」と語っていました。しかし、2400キロも進むとカナダまで行ってしまう可能性が。もしや激しく曲がりくねったルートを進んだり、大きく遠回りをする予定があったのか、それともプロデューサーの故チャールズ・M・ウォーレン氏や脚本家が間違えたのか、あるいは牛追い旅の過酷さをお茶の間にアピールしたかったフェイバーさんが第一話のアタマから視聴者をびびらせてやろうとハッタリをかまして数字を盛ったのか。真相は今も闇の中です。

SEASON 1 SEASON 2 SEASON 3

姉妹編:フェイバーさんの「さあ行くぞ!しゅっぱーつ!」集

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