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RAWHIDE

SEASON 3

第3シーズン【1960年9月30日~1961年6月16日】全30話(♯55~♯84)

米国

放映日

[SEASON

話数]

日本

放映日

CH

日本放映時の

サブタイトルと原題

(※カッコ内は改題前の

旧サブタイトル)

ゲスト出演者

※黒文字=男優

※赤文字=女優

原案/脚本/監督

1960/9/30

[3-1]

55

1961/5/6

56

46

ロヨ渓谷の叛乱

INCIDENT AT ROJO CANYON

Julie London

Frank Maxwell

Bobby Troup

John Pickard

Stanley Clements

脚/Budd Bankson

Steve Raines

監/Ted Post

1960/10/14

[3-2]

56

1961/5/13

57

47

二つの墓標

INCIDENT OF THE CHALLENGE

Lyle Bettger

Michael Pate

Ann Robinson

Ann Doran

Orville Sherman

原案/Charles M.Warren

脚/Charles Larson

監/Charles M.Warren

1960/10/21

[3-3]

57

1961/4/22

54

×

カウボーイ魂

INCIDENT AT DRAGOON CROSSING

Dan O'Herlihy

Garry Walberg

Ralph Thomas

Duane Grey

脚/John Dunkel

監/Ted Post

1960/11/4

[3-4]

58

1961/4/29

55

48

はるかなる山河

INCIDENT OF THE NIGHT VISITOR

Dane Clark

Tommy Nolan

Harold J. Stone

Mark Nolan

脚/John Dunkel

監/R.G.Springsteen

1960/11/11

[3-5]

59

1961/5/20

58

×

地獄の使者

INCIDENT OF THE SLAVEMASTER

Peter Lorre

John Agar

Lisa Gaye

K.T. Stevens

原案/Clayton Fox

脚/Louis Vittes

監/Ted Post

1960/11/18

[3-6]

60

1961/5/27

59

49

明日への道

(あしたへの道)

INCIDENT ON THE ROAD TO YESTERDAY

Frankie Lane

Chester Morris

Nan Grey

Shirley O'Hara

脚/Jan Winters

Winston Miller

監/R.G.Springsteen

1960/12/2

[3-7]

61

1961/6/3

60

×

因習の墓場

INCIDENT AT SUPERSTITION PRAIRIE

Rodolfo Acosta

Michael Pate

Carlos Romero

Connie Buck

脚/Wilton Schiller

監/Stuart Heisler

1960/12/9

[3-8]

62

1961/6/24

63

×

最後の誓い

INCIDENT AT POCO TIEMPO

Gigi Perreau

Agnes Moorehead

Stewart Bradley

Carolyn Hughes

Gregory Walcott

脚/Buckley Angell

監/Ted Post

1960/12/16

[3-9]

63

1961/6/10

61

×

素晴らしきママ

INCIDENT OF THE CAPTIVE

Mercedes McCambridge

Albert Salmi

Joe De Santis

Dan Sheridan

脚/Ted Gardner

監/Stuart Heisler

1961/1/6

[3-10]

64

1961/7/8

65

50

黒い宿命

INCIDENT OF THE BUFFALO SOLDIER

Woody Strode

Ray Montgomery

Roy Glenn

Rupert Crosse

脚/John Dunkel

監/Ted Post

1961/1/20

[3-11]

65

1961/6/17

62

51

妄執の果て

INCIDENT OF THE BROKEN WORD

Dick York

E.G. Marshall

Gloria Talbott

Ross Elliott

脚/Louis Vittes

監/R.G.Springsteen

1961/1/27

[3-12]

66

1961/7/1

64

52

悪魔の誘い

INCIDENT AT THE TOP OF THE WORLD

Robert Culp

Jan Shepard

Les Tremayne

Paul Carr

Ronald Foster

Bill Cutter

原案/Peggy Shaw

&Lou Shaw

脚/Louis Vittes

Peggy Shaw

&Lou Shaw

監/Ted Post

1961/2/3

[3-13]

67

1961/7/15

66

53

甦る愛情

(甦える愛情)

INCIDENT NEAR THE PROMISED LAND

Mary Astor

Hugh Sanders

Stafford Repp

Frank Wilcox

原案/Wilton Schiller

脚/John Dunkel

監/Ted Post

1961/2/10

[3-14]

68

1961/7/22

67

54

あざむかれた同情

(欺かれた同情)

INCIDENT OF THE BIG BLOWOUT

Mari Blanchard

Myron Healey

Charles Tannen

Dabbs Greer

脚/John Dunkel

監/George B.Templeton

1961/2/17

[3-15]

69

1961/7/29

68

55

めぐりあい

(めぐり逢い)

INCIDENT OF THE FISH OUT OF WATER

Dorothy Green

Candy Moore

Barbara Beaird

George D. Wallace

Jock Gaynor

脚/Albert Aley

監/Ted Post

1961/2/24

[3-16]

70

1961/8/5

69

56

暗闇の対決

INCIDENT ON THE ROAD BACK

Gene Evans

Jeanne Cooper

Arch Johnson

Adrienne Hayes

脚/Louis Vittes

監/George B.Templeton

1961/3/3

[3-17]

71

1961/8/22

70

57

新しい門出

(新しき門出)

INCIDENT OF THE NEW START

John Dehner

Burt Douglas

Jan Harrison

John Hart

原案/Endre Bohem

脚/Charles Larson

監/Justus Addiss

1961/3/10

[3-18]

72

1961/8/19

71

×

父の涙

INCIDENT OF THE RUNNING IRON

Darryl Hickman

Frank Wilcox

William Schallert

Kenneth MacDonald

脚/John Dunkel

監/Harmon Jones

1961/3/17

[3-19]

73

1961/9/2

73

59

淀んだ河

INCIDENT NEAR GLOOMY RIVER

John Cassavetes

Leif Erickson

Rosemary DeCamp

Anne Helm

脚/John Dunkel

監/R.G.Springsteen

1961/3/24

[3-20]

74

1961/8/26

72

58

最後の勝利

(最後の勝利者)

INCIDENT OF THE BOOMERANG

Patricia Medina

Woody Strode

Michael Pate

James Drury

Frank De Kova

原案/Michael Pate

脚/Charles Larson

監/Allen Reisner

1961/3/31

[3-21]

75

1961/9/9

74

60

愛の鎖

INCIDENT OF HIS BROTHER'S KEEPER

Jack Lord

Susan Oliver

Jeff Richards

Viola Harris

脚/Buckley Angell

監/Ted Post

1961/4/7

[3-22]

76

1961/9/23

75

×

欲望の谷

INCIDENT IN THE MIDDLE OF NOWHERE

Cecil Kellaway

Fay Spain

George Keymas

X Brands

原案/Louis Vittes

Howard Rigsby

脚/Louis Vittes

監/R.G.Springsteen

1961/4/14

[3-23]

77

1961/9/30

76

×

幻の王国

INCIDENT OF THE PHANTOM BUGLER

Jock Mahoney

Vaughn Taylor

Kathie Browne

Hardie Albright

原案/Louis Vittes

Buckley Angell

脚/Louis Vittes

監/George B.Templeton

1961/4/28

[3-24]

78

1961/10/7

77

×

失われた偶像

INCIDENT OF THE LOST IDOL

Claude Akins

Jean Engstrom

Doug Lambert

Ken Curtis

脚/Albert Aley

監/Ted Post

1961/5/5

[3-25]

79

1961/10/14

78

61

悪妻の逃亡

(悪夢の逃亡)

INCIDENT OF THE RUNNING MAN

Lloyd Corrigan

Robert J. Wilke

Robert Donner

Luana Anders

Don 'Red' Barry

/David Lang

/Justus Addiss

1961/5/12

[3-26]

80

1961/10/21

79

62

埋もれた愛

INCIDENT OF THE PAINTED LADY

Marie Windsor

David Brian

Ed Nelson

Harry Lauter

脚/John Dunkel

監/Harmon Jones

1961/5/19

[3-27]

81

1961/10/28

80

×

白い酋長

INCIDENT BEFORE BLACK PASS

Zachary Scott

Leonard Nimoy

Joan Taylor

Robert Armstrong

Arthur Batanides

Cathy Downs

原案/Arthur Rowe

&Don Moore

脚/Arthur Rowe

Don Moore

&Louis Vittes

監/Ted Post

1961/5/26

[3-28]

82

1961/11/11

82

63

主なき墓

INCIDENT OF THE BLACKSTORMS

Stephen McNally

Robert Crawford Jr.

Bern Hoffman

Virginia Christine

原案/Sheb Wooley

&Tony Habeeb

/Jan Winters

/R.G.Springsteen

1961/6/2

[3-29]

83

1961/11/4

81

64

血塗られた花園

(血ぬられた花園)

INCIDENT OF THE NIGHT ON THE TOWN

Harry Townes

James Drury

Margaret Hayes

Anne Whitfield

原案/Chris Miller

Eric Fleming

/Louis Vittes

/Tony Leader

1961/6/16

[3-30]

84

1961/11/18

83

65

暁の処刑

INCIDENT OF THE WAGER ON PAYDAY

Stephen Joyce

Ford Rainey

Lurene Tuttle

Kathie Browne

/Louis Vittes

/R.G.Springsteen

 

 

第3シーズン・メモ

 

▼#56「二つの墓標」で建てられた墓標の没年には「1869」年と書かれている。第1シーズン#11「決戦の河」の墓標では「1868」年、#27(第2シーズン#5)「乾いた井戸」の墓標は「1870」年で、ここでは西暦が逆戻りしている。
▼#63「素晴らしきママ」はマッシーの主役回。実家の理髪店を継がせるため、マッシーの母親、マーサ・マッシュグローブ(マーセデス・マッケンブリッジ)がマッシーを連れ戻すべく一行のキャンプ地を訪れる。マッシーの正式な名前は「ハークネス・マッシュグローブ」で、「マッシー」「マッシ」「マッシュ」などは愛称。#70「暗闇の対決」では、「ハークネス」は祖父の名前をもらってつけられたとの事実が判明。
▼#67「甦る愛情」では旅の終着点直前での騒動が描かれている。ゴールであるセデリアの町を目前にした部下たちが浮かれる中、ひとまずフェイバーさんが一人で町の仲介業者の事務所へ行ってみると、ニューヨーク一番の銀行が破産した余波を受け、セデリアでは恐慌が発生中。連れて来た三千頭の牛の値段もつかず、買い手もいないので取引も出来ないという有様。
 フェイバーさんは町の西にある牧場を借り、牛を預けて一週間ほど様子を見ることに決めたが、カウボーイに私怨を持つ中年の女牧場主・エンマ・カードウェル未亡人(メアリー・アスター)に足元を見られ、高額な間借り代金で契約をさせられてしまう。手元に現金のないフェイバーさんは牛の買い手がついて現金が入った後に間借り代を払うつもりだったが、買い手も見つからない現状にカードウェル夫人はさらに弱味につけ込み、金を払えない場合は全ての牛を激安価格で買い取ると言う。
 恐慌が収まる気配もなく、牛の買い手もなく、牧場の間借り代金と部下の給料も払えず、牛も大損価格で全て失ってしまう可能性も高まり、進退極まったフェイバーさんは大ピンチ。その時、ある決意を秘めたウィッシュボーンが皆のために人知れず立ち上がり、ある計画を独りで実行する。
 最終的に、追いつめられたフェイバーさんは恐慌が収まるまでの間は北で過ごす事に決め、牧場の間借り代金は後でカードウェル夫人に借用書を渡すつもりで牛を牧場から連れ出そうとするが、夫人から通報を受けて駈けつけた保安官に止められて警告を受けてしまう。それにもめげず、一行は深夜に牛を牧場から密かに連れ出す強行手段に出たが、待ち構えていた保安官たちや牧童たちと銃撃戦に。負傷したロディがカードウェル夫人の家にかつぎこまれ、結果的に、年増女+未亡人キラーのロディが自分でも意図せずに本領を発揮する。
 最後は、食用牛が急遽必要になった軍隊から派遣されて来た買い手が現れ、一件落着。最終的に牛は一頭33ドルで売られる事になった。最低でも25ドルで売らないとダメらしい。
 ロディの母親はロディがカウボーイになると言った時に怒ったらしく、牧師か弁護士にさせたかった様子。
▼#68「あざむかれた同情」ではついにセデリアへ到着。物語の中で初めて長旅の終わりの様子が描かれている。オープニングで馬に乗ったフェイバーさんたちが三千頭の牛を東部行きの貨物列車の中へと追いたてている場面からスタート。仕事を完了した部下たちは給料をもらって新しい服を買い、おめかしに気合を入れてセデリアの酒場へ繰り出すが、キツい長旅を終えた高揚感から酒場で馬鹿騒ぎや大乱闘騒ぎを起こし、町の人々からヒンシュクを買ってしまう。
 さらには、ロディの事を賞金首と思い込んでいきなり発砲して来た賞金稼ぎを正当防衛で咄嗟に射殺したロディが、その場に唯一、居合わせた女・ローラ(マリー・ブランチャード)が事情を黙秘した事で保安官に逮捕され、投獄されてしまう。
 牛を運んできたカウボーイたちによるこれまでの数々の傍若無人ぶりに不満を蓄積させていた町の人々はライフルを手に持ち、フェイバーさんの部下たちを町から一掃しようと立ち上がる。フェイバーさんの部下たちもロディを牢から奪還しようと、銃を手にして夜のメインストリートで両者がにらみ合って一触即発の事態に。
 フェイバーさんのある行動によって一件落着後の翌日、東部のフィラデルフィアへ娘たちに会いに行くというフェイバーさんを見送るため、セデリア駅に集合した全員がホームで記念撮影。


【下段の画像】:(前列左から)座っているケンツ、フェイバーさん、ウィッシュボーン、スカーレット。(後列左から)頬にケンカの青アザを付けているテディ、ベイリー、名無しカウボーイ、メキシカン帽をかぶっているヘイスース、ロディ、マードック、ピート、なぜか目をギュッと閉じているマッシー、のちにツースレス役でレギュラーに昇格する役名なしのウィリアム・トンプキンス、まばたきに気をつけているのか必要以上に目をカッと見開いたままの髭のコリンズ。
 上段の全体画像ではヘイスースとロディの間に役名なしのカウボーイがまだ一人いるが、下段の三方向からのアップ画面ではハブられている。その一名を加えるとセデリアへ到達したメンバーは総勢15人。
▼フェイバーさんは、来年の春からの旅もすでにテキサスの牧場主たちとの間で契約済みで「希望者がいたら喜んで受け付ける」との事。やる気のある者は四週間後にセデリア近くのチキンフェーザー・サイディングの駅の前に集合するようにと別れ際にフェイバーさんは皆に告知。

「・・・そこで会えるかな?」(byフェイバーさん)
「ええ、きっと。牢屋にでも入ってなけりゃあね(笑)」(byロディ)
「ああ。女の子に捕まってなけりゃーな(笑)」(byウィッシュボーン)
「まあ、せいぜい気をつけろよ(笑)」(byフェイバーさん)
「じゃ、お元気で」(と右手を差し出して握手を求めるウィッシュボーン)
「・・・ありがとう」(握手して汽車に乗り込むフェイバーさん)

という別れ際の会話とフィラデルフィアへ去って行くフェイバーさんを皆でにぎやかに駅のホームで見送る所などは、まるで最終回の雰囲気。セデリアへ来た部下14人の内、ハブられて顔の見えない一人を除く残り13人の部下たちはこの後もフェイバーさんの下で再び一緒に仕事をする事になる。
 「考えると不思議だな。半年前は赤の他人だったのに、もう別れが悲しいなんてよ」というラストのロディの台詞から、第1シーズンからのセデリアへの旅に要した期間は半年で、これが第3シーズンまで続いていた事がうかがえる。この回まで劇中に登場する墓標に書かれていた没年から、この旅の年代設定が回によっては1868年だったり1870年だったりと二年も開きがあって矛盾していたが、これは美術スタッフが適当に書いていた可能性高し。
 この回では酒場の飯のまずさに腹を立てたウィッシュボーンが、厨房に強引に押し入って料理人たちを追っ払い、勝手に料理を作り始める場面があり、それを試食した店主からは味を褒められている。普段のウィッシュボーンの料理はロディたちに文句ばかり言われているが、これは旅の性質上、保存に適する限られた食材だけを使わざるをえないというだけの問題で、料理の腕だけは確かなのかもしれない。ウィッシュボーンはセデリアで自分の店を開けば流行ると豪語。「ウィッシュボーン食堂」「幌馬車会館」「カフェ・ウィッシュボーン」など店名の候補を挙げている。
▼フェイバーさんは奥さんを南北戦争(1861年~1865年)の前に亡くしているという設定だが、中学生ぐらいの長女・ギリアン・フェイバー(キャンディ・ムーア)と小学生ぐらいの次女・マギー・フェイバー(バーバラ・ビアード)の二人の娘がおり、死んだ奥さんの妹でペンシルベニア州フィラデルフィアの高級住宅街に住む独身のエリノア・ブラッドリー(ドロシー・グリーン)に引き取られて育てられている。
 #69「めぐりあい」では、フェイバーさんがセデリアからそのまま汽車で東部のフィラデルフィアへと足を伸ばし、娘たちと2年振りの対面を果たすも、フェイバー姉妹を上品な女性に育てたいエリノアが、乗馬や投げ縄・弓矢・腕相撲など荒っぽい遊びを娘たちに教えるフェイバーさんに怒って家出をしてしまう。困ったフェイバーさんは、仕方なくフィラデルフィアで娘たちとの同居を決め、カウボーイ業を辞めてボスの役職をロディに譲る旨の電報をセデリアへ打ち、新聞の求人欄で職探し。驚いたウィッシュボーンとピートがフィラデルフィアへ駆けつける。
 この回のラストでは、次女マギーがセデリアへ戻っていくフェイバーさんを家の前で見送る際に、馬車の御者にむかって「さあ行くぞ!しゅっぱーつ!」の締め台詞を言っている。フェイバー姉妹は第4シーズン#17(#101)「可愛い訪問者」にも登場。
▼#70「暗闇の対決」は、セデリアでの別れから四週間後に駅で待ち合わせをして皆でテキサスへ戻る帰途でのエピソード。チキンフェーザー・サイディングの駅に集合したのはロディ、ウィッシュボーン、ケンツ、スカーレットの四人で、ピートは「もうフェイバーさんの元では働かない」との事で現れず。
 ロディたちは自称「ニューヨークから来た」という女に金を巻き上げられた上にテキサスへ帰るための足である馬まで取られてしまったとの事で、駅のホームで途方に暮れている所へフェイバーさんが東部からの汽車で登場。
 馬まで失ってスッカラカンのロディたちをあらかじめ見越していたフェイバーさんは、偶然、駅に停まった貨車に積み込まれていた馬に目をつけ、ロディたちに列車強盗のドッキリを仕掛けて改めて数十頭の馬を購入。偶然にも貨車の中にいた馬たちはロディたちが手離した馬だった。
 今度は馬の群れを引き連れてテキサスへ帰る事となるが、フェイバーさんの持つ牛の売上金を狙うクローニン(アーチ・ジョンソン )の企みによって馬泥棒に仕立て上げられてしまったフェイバーさんは、盲目のウィルソン保安官(ジーン・エヴァンス)に逮捕されてしまう。
 途中で近くのオリンズビルの町の学校の女教師・ウィンクル(エイドリアン・ヘイズ)に銃を習いに行っていたマッシーが合流。マッシーはその若い女教師にモテモテ。「ハークネス」とファーストネームで名を呼ばれるほど短期間で親密になった様子で、別れ際にウィンクルがマッシーに熱いキスをしてウィッシュボーンは目を白黒。ウィッシュボーンの言によれば、この回でマッシーは声変わりをしたらしい。
 日本で1961(昭和36)年8月5日に放送されたこの回は、ローハイドの最高視聴率である43.4パーセントを記録した。
▼#71「新しき門出」からは、テキサスから再びセデリアを目指す新たな旅が描かれている。
▼#75「愛の鎖」は、ギックリ腰になったウィッシュボーンの湯治のため鉱泉の湧く町へ同行したピートの主役回。車椅子生活をおくる町一番の牧場主、ポール・エバンス(ジャック・ロード)から妻・ローリー(スーザン・オリバー)を今夜のパーティーに連れて行ってやって欲しいと頼まれたピートが、ポールの弟・ジュバル(ジェフ・リチャーズ)とローリーの駆け落ち事件に巻き込まれる。ピートと人妻の微妙なロマンスが描かれている。
 ピートとウィッシュボーン以外のレギュラー陣は、ウィッシュボーンのギックリ腰の原因を作った冒頭出演のマッシーを除き、出番なし。フェイバーさんとロディのダブル出演体制(第1~7シーズン・204話)の期間中、ドラマ部分にフェイバーさんとロディの二人がまったく登場しない唯一の回。
▼#55「ロヨ渓谷の叛乱」の脚本にジム・ケンツ役のスティーブ・レインズ、#82「主なき墓」の原案にピート・ノーラン役のシェブ・ウーリー、#83「血塗られた花園」の原案にエリック・フレミングがそれぞれ参加している。
▼1961年、#57「カウボーイ魂」が「ナショナル・カウボーイ&ウエスタン・ヘリテージ・ミュージアム」の選出するウエスタン・ヘリテージ賞(※テレビドラマ部門)を受賞した。
▼1962年、脚本家のジョン・ダンケル[1915-2001]の執筆した#64「黒い宿命」が全米脚本家組合の選ぶ「1961年度テレビドラマエピソード賞」にノミネートされたものの受賞を逃している。他のノミネート作品は「裸の町(受賞作品)」「西部のパラディン」「弁護士ジョーンズ」「遥かなる西部」。
▼#83「血塗られた花園」からオープニング主題歌に主要レギュラー4人の「顔出しクレジット」が入る。



▼クリント・イーストウッドは、この第3シーズンの撮影の終わり頃に受けた「ハリウッド・レポーター紙(1961年7月13日付)」のインタビューの中で、外部の映画や他のテレビドラマへのゲスト出演を禁じたCBSとの契約内容に不満を漏らしている。その後、CBSはイーストウッドの要望を受け入れ、「ローハイド」の撮影のない夏場はテレビのゲスト出演ばかりでなく、映画出演もOKとの許可を出した。

【第3シーズン欠勤状況】
▲フェイバーさんの欠勤数:4回(※欠勤数総計8回)
 #62・第3S#8「最後の誓い」(出発号令のみの出演)
 #64・第3S#10「黒い宿命」(出発号令のみの出演)
 #75・第3S#21「愛の鎖」(OP語りと出発号令のみの出演)
 #79・第3S#25「悪妻の逃亡」(OP語りと出発号令のみの出演)
▲ロディの欠勤数:3回(※欠勤数総計5回)
 #61・第3S#7「因習の墓場」
 #75・第3S#21「愛の鎖」
 #82・第3S#28「主なき墓」
▲ウィッシュボーンの欠勤数:3回(※欠勤数総計4回)
 #62・第3S#8「最後の誓い」
 #64・第3S#10「黒い宿命」
 #79・第3S#25「悪妻の逃亡」
▲ピートの欠勤数:5回(※欠勤数総計6回)
 #62・第3S#8「最後の誓い」
 #64・第3S#10「黒い宿命」
 #70・第3S#16「暗闇の対決」
 #76・第3S#22「欲望の谷」
 #79・第3S#25「悪妻の逃亡」

第3シーズン・主なゲスト出演者

ジュリー・ロンドン Julie London(1926-2000)

(「クライ・ミー・ア・リヴァー」などをヒットさせた歌手兼女優。TV「エマージェンシー!」婦長役、映画「西部の人」ヒロイン役、「女はそれを我慢できない」他)

#55「ロヨ渓谷の叛乱」

ジョン・ピッカード John Pickard(1913-1993)

(TV西部劇「第五騎兵隊」主役シャンク・アダムス隊長役、TV西部劇「ガンスリンガー」レギュラー、映画「西部の王者ローン・レンジャー」「勇気ある追跡」他)

#55「ロヨ渓谷の叛乱」

マイケル・ペイト Michael Pate(1920-2008)

(エリック・フレミング主演映画「不死者の呪い」吸血鬼ガンマン役、映画「ホンドー」とTV西部劇「アパッチ大平原」で酋長ビットロ役など)

#56「二つの墓標」、#61「因習の墓場」、#74「最後の勝利」

ライル・ベトガー Lyle Bettger(1915-2003)

(映画「OK牧場の決斗」アイク・クラントン役、「ネバダ・スミス」「地上最大のショウ」他)

#56「二つの墓標」

ダン・オハーリー Dan O'Herlihy(1919-2005)

(映画「ロビンソン漂流記」主演、映画「ロボコップ1~2」オムニ社の会長役、TV西部劇「ジェミーの冒険旅行」主人公の父役など)

#57「カウボーイ魂」

トム・ノーラン Tom Nolan(1948-)

(TV西部劇「西部少年ジョディ」主演の子役)

#58「はるかなる山河」

ピーター・ローレ Peter Lorre(1904-1964)

(映画「暗殺者の家」「マルタの鷹」「カサブランカ」「海底二万哩」他)

#59「地獄の使者」

ジョン・エイガー John Agar(1921-2002)

(映画「アパッチ砦」「黄色いリボン」「チザム」※子役スター、シャーリー・テンプル(1928-2014)の最初の夫)

#59「地獄の使者」

フランキー・レイン Frankie Laine(1913-2007)

(「ローハイド」や映画「真昼の決闘」「OK牧場の決斗」の主題歌を歌った歌手)

#60「明日への道」

ロドルフォ・アコスタ Rodolfo Acosta(1920-1974)

(映画「続・荒野の七人」ロルカの部下ロペス役、「ホンドー」「エルダー兄弟」「燃える平原児」、TV西部劇「ハイシャパラル(第1~2シーズン)」レギュラーなど)

#61「因習の墓場」

アグネス・ムーアヘッド Agnes Moorehead(1900-1974)

(TV「奥様は魔女」サマンサの母エンドラ役、映画「市民ケーン」ケーンの母役、「ジェーン・エア」「甦る熱球」「西部開拓史」「ふるえて眠れ」他)

#62「最後の誓い」

グレゴリー・ウォルコット Gregory Walcott(1928-2015)

(TV「87分署」レギュラー、映画「プラン9・フロム・アウター・スペース」主演、イーストウッド映画「サンダーボルト」「アイガー・サンクション」「ダーティファイター」他)

#62「最後の誓い」

マーセデス・マッケンブリッジ Mercedes McCambridge(1916-2004)

(映画「大砂塵」「ジャイアンツ」「武器よさらば」「オール・ザ・キングスメン」他)

#63「素晴らしきママ」

ウディ・ストロード Woody Strode(1914-1994)

(映画「ディミトリアスと闘士」「バファロー大隊」「スパルタカス」「リバティ・バランスを射った男」「荒野の女たち」「ウエスタン」)

#64「黒い宿命」、#74「最後の勝利」

ディック・ヨーク Dick York(1928-1992)

(TV「奥様は魔女」初代ダーリン役など)

#65「妄執の果て」

E・G・マーシャル E. G. Marshall(1914-1998)

(映画「十二人の怒れる男」「ケイン号の叛乱」「トラ・トラ・トラ!」、TV「弁護士プレストン」主演)

#65「妄執の果て」

ドン・ダイアモンド Don Diamond(1921-2011)

(TV西部劇「西部の勇者キット・カースン」と「腰抜け中隊」レギュラーなど)

#65「妄執の果て」

ロバート・カルプ Robert Culp(1930-2010)

(TV西部劇「トラックダウン」主役ホビー・ギルマン役、TV「アイ・スパイ」主役ケリー・ロビンソン役、映画「殺人者にラブ・ソングを」監督・主演)

#66「悪魔の誘い」

メアリー・アスター Mary Astor(1906-1987)

(映画「若草の頃」と「若草物語」で四姉妹の母役、「マルタの鷹」ヒロイン役、「紅塵」「孔雀夫人」他)

#67「甦る愛情」

ダブス・グリア Dabbs Greer(1917-2007)

(TV「大草原の小さな家」オルデン牧師役など)

#68「あざむかれた同情」

キャンディ・ムーア Candy Moore(1947-)

(TV「ルーシー・ショー(第1~3シーズン)」ルーシーの娘クリス役、「うちのママは世界一(第4~8シーズン)」準レギュラー、映画「Tomboy and the Champ」主演など)

#69「めぐりあい」

ダリル・ヒックマン Darryl Hickman(1931-)

(TV西部劇「誇り高き男たち」主役ベン・キャンフィールド役、映画「怒りの葡萄」他)

#72「父の涙」

ジョン・カサヴェテス John Cassavetes(1929-1989)

(妻のジーナ・ローランズ主演映画「グロリア」「こわれゆく女」「ラヴ・ストリームス」監督、TV「ジョニー・スタッカート」主演、映画「明日よさらば」主演、「特攻大作戦」「ローズマリーの赤ちゃん」「パニック・イン・スタジアム」他)

#73「淀んだ河」

アン・ヘルム Anne Helm(1938-)

(エルヴィス・プレスリー(1935-1977)の主演映画「夢の渚」ヒロイン役、SF映画「魔法の剣」ヒロイン役など)

#73「淀んだ河」

リーフ・エリクソン Leif Erickson(1911-1986)

(TV西部劇「ハイシャパラル」主役ジョン・キャノン役、映画「波止場」「私は殺される」「ジャンヌ・ダーク」「ショウ・ボート」「合衆国最後の日」他 )

#73「淀んだ河」

ジョン・エリクソン John Ericson(1926-2020)

(TV「ハニーにおまかせ」ハニーの助手サム・ボルト役)

#73「淀んだ河」

ジェームズ・ドルーリー James Drury(1934-2020)

(TV西部劇「バージニアン」主役バージニアン役、映画「昼下りの決斗」他)

#74「最後の勝利」、#83「血塗られた花園」

パトリシア・メディナ Patricia Medina(1919-2012)

(怪獣西部劇映画「原始怪獣ドラゴドン」、日米合作映画「緯度0大作戦」他。※「市民ケーン」や「第三の男」で知られるジョゼフ・コットン(1905-1994)の後妻)

#74「最後の勝利」

ジャック・ロード Jack Lord(1920-1998)

(TV「ハワイ5-O」主役スティーブ・マクギャレット役、TV西部劇「西部のチャンピオン」主役ストーニー・バーク役、映画「007 ドクター・ノオ」他)

#75「愛の鎖」

ジェームス・グリフィス James Griffith(1916-1993)

(TV西部劇「モーガン警部」保安官助手役で準レギュラー、TV西部劇「トラックダウン」準レギュラー、映画「テキサスの五人の仲間」「赤い空」他)

#76「欲望の谷」

ジョック・マホニー Jock Mahoney(1919-1989)

(映画のターザン役や数々の西部劇映画に主演、TV西部劇「テキサス平原児」と「Yancy Derringer」主演)

#77「幻の王国」

クロード・エイキンズ Claude Akins(1926-1994)

(映画「リオ・ブラボー」「続・荒野の七人」「最後の猿の惑星」、TV「爆走トラック!16トン」主演、TV「トラック野郎!B・J」レギュラーなど)

#78「失われた偶像」

ケン・カーティス Ken Curtis(1916-1991)

(映画「アラモ」「捜索者」「騎兵隊」、TV西部劇「ガンスモーク(第8~20シーズン)」レギュラー、TV「リップコード/命知らずのスカイダイバー」レギュラーなど)

#78「失われた偶像」

ドン・レッド・バリー Don 'Red' Barry(1912-1980)

(TV「サーフサイド6」レギュラーなど)

#79「悪妻の逃亡」

マリー・ウィンザー Marie Windsor(1919-2000)

(映画「現金に体を張れ」「その女を殺せ」「女囚大脱走」他)

#80「埋もれた愛」

ハリー・ローター Harry Lauter(1914-1990)

(映画「新・猿の惑星」、TV西部劇「テキサス決死隊」レギュラーなど)

#80「埋もれた愛」

レナード・ニモイ Leonard Nimoy(1931-2015)

(TV「スタートレック/宇宙大作戦」ミスター・スポック役、「スパイ大作戦(第4~5シーズン)」パリス役など)

#81「白い酋長」

キャシー・ダウンズ Cathy Downs(1924-1976)

(映画「荒野の決闘」クレメンタイン役など)

#81「白い酋長」

ロバート・アームストロング Robert Armstrong(1890-1973)

(映画「キングコング(1933年版)」と「コングの復讐」主演、「猿人ジョー・ヤング」「猟奇島」、TV「State Trooper」準レギュラーなど)

#81「白い酋長」

ロバート・クロフォード Jr. Robert Crawford Jr.(1944-)

(TV西部劇「ララミー牧場(第1~2シーズン)」アンディ少年役など)

#82「主なき墓」

スティーヴン・マクナリー Stephen McNally(1911-1994)

(TV「コラプターズ」主役ポール・マリノ役、映画「鉄路の弾痕」と「非常線」と「地獄の分れ道」と「俺に近づくな!」主演、「ウィンチェスター銃'73」「抜き射ち二挺拳銃」他)

#82「主なき墓」

 

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